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健康経営の意義と価値② ~100年ライフの働き方vol.7~

仕事納めの今日はオンラインでの労務相談でした。

大晦日のすきま時間に、
遠く離れたお客様とつながれる時代。

新しい働き方は人生を最適化する!
と改めて感じました^^

 

さて、
健康経営の意義と価値の2回目。
健康経営に取り組む価値について
みていきます。

=============================

ここでは、健康経営で得られる3つのメリットとして、

1.生産性の向上
2.企業価値の向上
3.健康という無形資産への寄与

について整理していきます。

 

1.生産性の向上

健康経営に取り組むことによって、
企業が得られるメリットの一つに、
生産性の向上があげられます。

健康経営を考えるときにポイントとなる
プレゼンティズム・アブセンティズムという
言葉をご存じでしょうか?

————————
☑ プレゼンティズム
出勤をしているのに体調がすぐれず、
生産性が低下してしまう状態

☑ アブセンティズム
欠勤や遅刻早退などにより、
勤務していない状態
————————

一見すると
欠勤や遅刻早退で仕事に支障が出る方が、
企業の損失は大きいように感じますが、

実はそうではありません。

 

出勤しているのに生産性が上がらずに生じる
プレゼンティズムによる損失の方が
はるかに大きいと言われているのです。

 

 

この、プレゼンティズムの原因となるものとしては、

慢性疲労症候群、睡眠不足、うつ病、
頭痛、花粉症等のアレルギー症状
などが挙げられます。

 

体調不良や睡眠不足で仕事が全然はかどらず、
出勤していても何もできなかったという経験、
一度はありますよね。。

健康経営の推進によって、

このプレゼンティズムによる
潜在的な損失をなくすことができれば、

生産性が大きく上がり
業績にも寄与することが期待されるのです。

 

2.企業価値の新しい評価基準

企業価値の評価という点においても、
健康経営は注目されています。

ブラック企業という言葉が浸透したこともあり、
学生が企業を選ぶ際に、
職場環境を重視する傾向は高まっています。

とはいえ、
従業員の健康増進への取り組みは、
数字などでみえにくいものです。

 

そこで「健康経営銘柄」として、
経済産業省が健康経営に取り組んでいる企業を
東京証券取引所の上場会社の中から選定し、

銘柄を公表するなど
適切に評価される仕組みや、

「健康経営宣言」をすることで
対外的にアピールする制度などが
整備されてきています。

 

従業員の健康という
今まで見えなかった資産を可視化して

学生や、投資先や取引先などに
企業価値としてアピールすることで、

採用や事業活動にも
プラスの効果を発揮するというわけです。

 

3.健康という無形資産への寄与

最後に、従業員の視点から、
健康経営の価値についてみていきます。

平成28年度の簡易生命表によると、
平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳となり、

寿命の延びは今後も続くと見込まれ
人生100年時代の到来といわれています。

同時に少子高齢化が急速に進む中、
社会保障制度や、老後の生活設計に
不安を持つ人が増えてきています。

 

今後企業は、
賃金や退職金などの金銭的な報酬だけでなく、
福利厚生の一環として

従業員の健康や長期的キャリアなどの
無形資産への支援が求められていくと考えます。

 

そこで知っておきたいのが健康寿命。

☑ 健康寿命とは?
健康上の問題で日常生活が
制限されることなく生活できる期間のこと

 

直近(平成25年)のデータを見ると
平均寿命と健康寿命との差、
つまり「老後の健康ではない期間」は

男性で9.02年
女性で12.40年

となっています。

 

この期間は、経済的・精神的な負担が大きく、
高齢期に健康でいられるということは、
とても大切なことです。

 

健康経営を通じて、
生活の中で多くの時間を占める勤務先において
健康増進への配慮がされ、

健康寿命を延ばして
生涯現役を実現できる心身を保つことは、

人生100年時代を生きる従業員にとって
大きなメリットだといえるのです。

 

 

以上、
健康経営で得られる3つのメリットを
みてきましたがいかがでしょうか。

健康経営に少しずつでも取り組んで、
これからの時代を生き残る力を
養っていきたいですね。

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次回は、健康経営を実践する上での課題を
整理していきます。

 

健康経営の意義と価値③
~100年ライフの働き方vol.8~へ続く

 

お読みいただき、ありがとうございました!
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