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働き方改革のゴールとは⑤ ~100年ライフの働き方vol.5~

今日は年金不安をなくす
ライフプランの提案をするセミナーでした。

前向きな気持ちになれるいい会で、
今日は心地よい疲れです。

 

 

今回は
「働き方改革のゴールとは」
の最終回。

働く側の人にも、
働き方を変える必要が
ある時代になっている
2つの理由

 

☑ 生涯現役型のライフプランへの対応

☑ 育児・介護、学び直しとの両立

 

このうち、
今日は「育児・介護、学び直しとの両立」
からまとめまでみていきます。

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☑ 育児・介護、学び直しとの両立

下の図は専業主婦と
共働き世帯の
推移を示したものですが、

1980年から2016年にかけて
専業主婦世帯は減少し、
共働き世帯がその数を逆転しています。

資料出所 厚生労働省「厚生労働白書」、内閣府「男女共同参画白書」、総務省「労働力調査特別調査」、
総務省「労働力調査(詳細集計)」
注1 「専業主婦世帯」は、夫が非農林業雇用者で妻が非就業者(非労働力人口及び完全失業者)の世帯。
注2 「共働き世帯」は、夫婦ともに非農林業雇用者の世帯。
注3 2011年は岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果。

 

 

これは、女性の高学歴化や
出産後も働き続ける社会の基盤が
整ってきたという見方もできますが、

 

非正規雇用の増加などの影響により、
世帯当たりの平均所得額が
下落傾向であるということも
大きく影響していると考えられます。

 

各種世帯の1世帯当たりの
平均所得額の年次推移をみると、

平成6年(1994年)に
全世帯の平均所得額は664.2万円であったものが、

平成27年(2015年)には
545.8万円となり、

118.4万円減少していることがわかります。

 

出所:平成28年国民生活基礎調査の概況
注1 平成6年の数値は、兵庫県を除いたものである。
注2 平成22年の数値は、岩手県、宮城県及び福島県を除いたものである。
注3 平成23年の数値は、福島県を除いたものである。
注4 平成27年の数値は、熊本県を除いたものである。

 

共働きでないと家計を維持できない、
家計を支えるために働いている
という世帯も増えているのです。

 

さらに今後、
AI等の発達による産業構造の変化により、

人間が携わっている仕事が
機械に代替されるなどしてなくなり、
雇用が不安定になるリスクがあります。

 

夫婦の片方が生活を支え、
片方が学び直しや転職等を
することができる体制があれば、
家計を支えることができます。

 

このような背景から
共働きへの移行は
今後さらに進んでいくと考えられます。

仕事と育児・介護、学び直しとの両立は、
これから必須のものになっていきます。

 

仕事と育児・介護、学びとの両立支援、
そのための、
柔軟な働き方ができる環境が整い、

高齢期の就業環境の整備が進むことによって、
元気なうちは働き続け、
収入を得ることができるようになる。

そうして時代の変化に対応した生活設計ができることが
働く側の個人が目指す、
働き方改革のゴールではないでしょうか。

 

 

企業も人も豊かになる働き方改革のために

働き方改革実行計画に沿った政策が
施行されていく中で、

企業においては

「労働時間に罰則付きの上限規制がつくからとにかく早く帰らせよう」
「女性活躍推進のためとにかく女性を管理職にしよう」

と形式的な対応だけとなってしまったり、

 

働く側の個人においては、

「残業代が減ってしまった」
「持ち帰り残業が増える」

といったネガティブな印象で

取り組みに前向きになれなかったりといった
局面も出てくるかもしれません。

 

 

 

しかし、近い将来に、
人手不足や産業の変化に対応できないことによって
企業が倒産をするリスクや、

生涯現役時代に対応できずに
貧困に陥るリスクがあるということを
あらためて認識しておきたいところです。

 

働き方改革のゴールを考え、
関わる全ての人が自分事ととらえて
社会全体で前向きに取り組む。

そうして新しい社会に進化する
転換期なのではないでしょうか。

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5回にわたり、
改めて働き方改革について
整理してみました。

なぜやるのか。

それは企業と働く人、両方の
長期的な豊かさにつながるからです。

それぞれの会社において、
この時代の変化にどう対応するのか、

いまいちど考えて、
進めていきたいですね。

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~働き方とライフプランの変化に応じた職場づくりで企業も社員も豊かに~
ウェルス労務管理事務所 佐藤麻衣子

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『30代のための年金とお金のことがすごくよくわかって不安がなくなる本』

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