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社会保険適用拡大 企業側の悩みとは?

以前、『給与明細で見る!社会保険適用拡大のbefore→after』として
雇用される側からみた
社会保険の適用拡大について書きましたが、

今回は企業側から見た適用拡大について
整理したいと思います。

まず社会保険の適用拡大について
あらためて確認。

現在パートタイマー等の短時間労働者※の
社会保険(厚生年金・健康保険等の被用者保険)の
加入の事業所規模要件は
現行の500人超となっています。

※週20時間以上勤務、月収8.8万円以上、1年以上雇用(改正後は2か月超)、学生除外

この企業規模要件が段階的に引き下がり
今後は多くの人が社会保険に
加入できるようなっていきます。

2022年、2024年と段階的にに50人超の企業まで適用拡大となります

☆リンク→ 年金制度改正法(令和2年法律第40号)が成立しました


しかしながら、
適用拡大が実施され雇用している
パートタイマーなどを社会保険に加入させる場合
企業の負担は大きくなります。

事例で見てみましょう。

たとえば、時給1,100円で週24時間、
1か月を4週として月96時間勤務で
月に105,600円給与を支払っているとして、

適用拡大により
新たに社会保険に加入したケースで
企業負担を計算します。
(東京都協会けんぽ料率、介護保険なしで試算)

標準報酬月額は104,000円とします

・健康保険料:10,264.8円
(うち従業員負担:5,132円)

・厚生年金保険料:19,032円
(うち従業員負担:9,516円)

・子ども・子育て拠出金が0.36%=374円

1人当たり29,670.8円
(うち従業員負担:14,648円)
つまり、企業負担は15,022.8円/人の増加となります。

これが10名であれば、
月150,228円、年1,802,736円の
負担増でこれがずっと続くことに。

社会保険料は翌月に現金で納付するため、
資金繰りにも影響します。


「社会保険料も払えない会社は市場から退場すべき」
という理論かとは思いますが、
実際問題としてはこの改正を乗り越えるために
どんな対応をしていくかという話になります。

まず自社への影響を試算して
問題なく対応できそうかを確認し、

今のままでは対応が難しそうであれば、

・機械やソフトウェアの導入等で効率化を図り
 今の人員でさらに利益が出せるようにする
・正社員も含めた給与制度の見直し
・人員配置の見直し

などの対応を検討する必要が
出てくるかもしれません。

また、従業員側も保障は厚くなるけれど、
手取り額が減ってしまうため

新しく加入する従業員へ
何が変わりどんなメリットがあるのか説明し
制度をきちんと理解してもらうことも
非常に重要になってきます。

社会保険の加入が福利厚生の充実であることをよく理解してもらうことが大切

施行まではまだ期間もありますので、
自社においてどのくらい
影響がありそうかを把握して
今から無理のない対応を考えていきたいですね。


弊所でも対応のご相談や
従業員への説明会を承りますので
お気軽にご相談ください。

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ウェルス労務管理事務所 佐藤麻衣子

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